環境試験機のトップメーカー「エスペック株式会社」様と、弊社二酸化炭素除去装置「CO2クリーナー」の共同実験を行っています。
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学術論文:Hyperbaric Hyperoxia Accelerates Fracture Healing in Mice
川田先生寄稿文
我々人間は、常に呼吸をして生命活動を営んでいます。呼吸の役割は、大気に含まれる酸素を体内に取り入れ、体内で作られた二酸化炭素を体外へ排出することです。大気中に含まれる酸素は通常は約21%であり、我々が居住する場所は、ほぼ1気圧環境です。我々を取り囲むこの大気環境は、極端に標高の高い山にでも行かない限り変わることはありません。また、体内に入った酸素は血液中に存在する赤血球により各組織に運搬されますが、通常の大気環境下では、酸素の赤血球への結合能は飽和しており、赤血球による酸素運搬能はこれ以上増加することはありません。このことから、通常は我々の体内の酸素環境は大きく変化することはなく、体内の酸素量の変動幅は極めて狭い範囲で安定しています。逆に言えば、仮に体内酸素量の変動が、現在の変動幅を超えた場合、それは身体を構成する細胞にとっては今までに経験したことのない刺激になるとも言えます。この刺激が過度であれば細胞にとっては毒になりますが、「適度」であれば細胞の機能を向上させる刺激になると考えられています。では、この体内酸素量の変動幅を超える状況が存在するのかと言えば、高気圧あるいは高酸素環境がそれにあたります。高気圧あるいは高酸素環境に人間が暴露されると、体内の酸素量が増加します。これは、肺の中の酸素による圧力(酸素分圧)が増加することによって、酸素が赤血球を介さずに物理的に血液に直接溶け込むことによります(溶存型酸素の増加)。高気圧や高酸素環境への暴露は、このように通常の体内酸素量の変動幅を超える刺激となります。
そこで問題になるのが、「適度」な刺激がどの程度なのかということです。我々の研究グループでは現在、分子レベルから酸素の効能について検討しています。これまでに、体内の酸素分圧を増加させると、骨折の治癒が促進されることを実験動物を用いた研究で明らかにしています(Kawada S et al.,PLoS
ONE 2013, http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0072603 )。また、細胞を用いた基礎研究により、酸素環境の変化が分子レベルでどのような変化を引き起こすのかを引き続き検討しています。どのような物質にも表と裏の顔があり、健康に良いとされる物質でも扱い方を間違えれば身体にマイナスの影響をもたらします。扱い方を間違えないためにも、さらなる基礎研究が必要だと考えています。
広島大学歯学部・加来 真人 先生、こうざと矯正クリニック・上里 聡 医院長
テーマ : 高気圧環境下での骨芽細胞の増殖能
プロフィール:加来先生 広島大学歯学部博士 こうざと矯正歯科クリニック
学会発表:2017年ワールドインプラントオーソドンティックカンファレンス
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